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前半のハイライト、もうひとつありました。 司馬さんが95頁でスコットランド民謡【埴生の宿】を 取り上げていましたね。 「簡素な農家」というような漢語にせず「埴生の宿」という和語に した訳者の感性をほめていました。 なかには原題は「Home, Sweet Home」なので 「楽しい我が家」にすべきだという英語の識者がいるかも知れませんが。 “簡素”も“農家”も漢語。 これに対して“埴生(はにゅう)”と宿(やど)は和語でした。 ~草枕旅ゆく君としらませば 岸の黄土(はにゅふ)に匂いはさましを~ 万葉集 ~ご旅行中のあなたさまと存じておりましたなら、断崖の赤土であなたさまの 魂を染めてさしあげましたのに~。 http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/suminoeo.html
ぼくはよく“家人”という言葉遣いをしますが、“かじん”だとか“けにん”ではなくて“いえびと” という和語で読んでくださいね。 4月10日の甘いデコポンのフォトに【埴生の宿】 を思い浮かべコメントを寄せたら、昨日司馬さんが取り上げていて感激でした。 「簡素な農家」ではなく「埴生の宿」だから日本の農家が目に浮びます。 日本人の原風景、【埴生の宿】↓は大好きな歌のひとつです。 http://www.youtube.com/watch?v=_tVvFdNzWg4 ・埴生の宿も わが宿 玉のよそおい うらやまじ ・のどかなりや 春の空 花はあるじ 鳥は友 ・おおわがやどよ たのしとも たのもしや
投稿情報: ホシノ | 2013/04/15 19:58
潤子さん、ご案内の「日本語の本質」、半分読み終わりました。 本屋で目次を目にして 直球のストライクであることがすぐ判りましたよ。 http://yahoo.jp/box/LkSpol 大川信氏とは今様(歌謡)と連歌を、丸谷才一氏とは短歌、赤尾兜子氏は俳句でしたね。 この中でひとつ選ぶとすれば丸谷氏との対談です。 とりわけ51頁で藤原定家の恋歌 ~来ぬ人を松帆の浦の夕なぎに やくや藻塩の身もこがれつつ~ を取り上げている部分です。 丸谷氏は定家が女の身になって詠んでいると。 でなければこういう濃艶な恋歌はできないと。
松は待つ、やく(焼く)は妬くに掛けてあるのでしょうか。 浜辺を借景にして女の情念が メラメラ燃えているような。 2年前の3月31日はテレビで潤子さんが歌う、 【ダスティン・ホフマンになれなかったよ】に出合いファンに。 男の恋歌を女性が歌唱する、たぶん前出の定家の短歌に対して丸谷氏が感じたことを ぼくも感じたのでしょう。 今日の一曲は“松帆の浦の夕なぎ”ちなみ【夕なぎ】↓を http://www.youtube.com/watch?v=3kEYosY77no (分からないところはネットで検索して精読しています。 ありがとうございます)
投稿情報: ホシノ | 2013/04/15 08:35
>衝動買い? 潤子さん、こんばんは ご案内の本、もしかして玉川高島屋の紀伊国屋書店でお求めになったのでしょうか。 紀伊国屋に行ったら無くてRISEの文教堂にありました。 金柑は高島屋、東急ストアー、FOOD SHOWのいずれにもありませんでした。 残念ながら時季を逸したようです。 来年挑戦してみます。 村上春樹新書はAfter you なので買っていませんが、むかし単行本で読んだノンヒクション 作家柳田国男の「犠牲(わが息子・脳死の11日」が文春文庫にあったので衝動買い?
25歳の次男・洋二郎さんの死を知った司馬遼太郎は書簡で、次のように慰めたそうです。 ~二十九歳で亡くなった吉田松陰が死の前に、「人は、たとえ六十、七十であろうと、 二十五、六であろうと春夏秋冬というものがあるのだ。 悔ゆることはない」と書き残したと~ この書簡について柳田国男はこう述懐しています。 ~息子の夭折を父親として受容する上で、この言葉ほど慰められたものはなかった。~と。 ぼくは司馬遼太郎のこの書簡を読みましたが、ほんとうに彼の声が聞こえてくるような いい手紙でしたよ。 そういえば、柴犬マリにも春夏秋冬があったのですね。 http://yahoo.jp/box/73jErc
投稿情報: ホシノ | 2013/04/12 20:45
潤子さん、了解です。 文春文庫ですね。 明日の16時頃二子玉の文教堂へ寄ってみます。 東急ストアーかFood Show に金柑があればいいのですが。 こちらのスパー等では売ってなくて、もう遅いのかもしれませんね。
投稿情報: ホシノ | 2013/04/12 00:28
『最後の深夜便』
村上春樹氏の新書は24:00からの発売らしいですねえ。 流石ノーベル賞候補の作家で人気沸騰の様子です・・・ 潤子さんの書評は後日の楽しみに取って置くとして、こちらは懲りもせずそろそろ深夜便の時間になりました。さて今夜はブログをお借りしますが、いつも気の効いた映像をアップしてくださっているnaoさんへ映像のお返しをしておきます。音楽はアルハンブラの思い出と懐かしいマルセりーノの歌で上空からの夜景が綺麗ですから全画面で見るといいですよ・・・http://www.youtube.com/watch?v=tSLMLHfXmZM
投稿情報: ブルーコンドル | 2013/04/12 00:09
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前半のハイライト、もうひとつありました。 司馬さんが95頁でスコットランド民謡【埴生の宿】を
取り上げていましたね。 「簡素な農家」というような漢語にせず「埴生の宿」という和語に
した訳者の感性をほめていました。 なかには原題は「Home, Sweet Home」なので
「楽しい我が家」にすべきだという英語の識者がいるかも知れませんが。
“簡素”も“農家”も漢語。 これに対して“埴生(はにゅう)”と宿(やど)は和語でした。
~草枕旅ゆく君としらませば 岸の黄土(はにゅふ)に匂いはさましを~ 万葉集
~ご旅行中のあなたさまと存じておりましたなら、断崖の赤土であなたさまの
魂を染めてさしあげましたのに~。
http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/suminoeo.html
ぼくはよく“家人”という言葉遣いをしますが、“かじん”だとか“けにん”ではなくて“いえびと”
という和語で読んでくださいね。 4月10日の甘いデコポンのフォトに【埴生の宿】
を思い浮かべコメントを寄せたら、昨日司馬さんが取り上げていて感激でした。
「簡素な農家」ではなく「埴生の宿」だから日本の農家が目に浮びます。
日本人の原風景、【埴生の宿】↓は大好きな歌のひとつです。
http://www.youtube.com/watch?v=_tVvFdNzWg4
・埴生の宿も わが宿 玉のよそおい うらやまじ
・のどかなりや 春の空 花はあるじ 鳥は友
・おおわがやどよ たのしとも たのもしや
投稿情報: ホシノ | 2013/04/15 19:58
潤子さん、ご案内の「日本語の本質」、半分読み終わりました。 本屋で目次を目にして
直球のストライクであることがすぐ判りましたよ。 http://yahoo.jp/box/LkSpol
大川信氏とは今様(歌謡)と連歌を、丸谷才一氏とは短歌、赤尾兜子氏は俳句でしたね。
この中でひとつ選ぶとすれば丸谷氏との対談です。 とりわけ51頁で藤原定家の恋歌
~来ぬ人を松帆の浦の夕なぎに やくや藻塩の身もこがれつつ~
を取り上げている部分です。 丸谷氏は定家が女の身になって詠んでいると。
でなければこういう濃艶な恋歌はできないと。
松は待つ、やく(焼く)は妬くに掛けてあるのでしょうか。 浜辺を借景にして女の情念が
メラメラ燃えているような。 2年前の3月31日はテレビで潤子さんが歌う、
【ダスティン・ホフマンになれなかったよ】に出合いファンに。
男の恋歌を女性が歌唱する、たぶん前出の定家の短歌に対して丸谷氏が感じたことを
ぼくも感じたのでしょう。 今日の一曲は“松帆の浦の夕なぎ”ちなみ【夕なぎ】↓を
http://www.youtube.com/watch?v=3kEYosY77no
(分からないところはネットで検索して精読しています。 ありがとうございます)
投稿情報: ホシノ | 2013/04/15 08:35
>衝動買い?
潤子さん、こんばんは
ご案内の本、もしかして玉川高島屋の紀伊国屋書店でお求めになったのでしょうか。
紀伊国屋に行ったら無くてRISEの文教堂にありました。
金柑は高島屋、東急ストアー、FOOD SHOWのいずれにもありませんでした。
残念ながら時季を逸したようです。 来年挑戦してみます。
村上春樹新書はAfter you なので買っていませんが、むかし単行本で読んだノンヒクション
作家柳田国男の「犠牲(わが息子・脳死の11日」が文春文庫にあったので衝動買い?
25歳の次男・洋二郎さんの死を知った司馬遼太郎は書簡で、次のように慰めたそうです。
~二十九歳で亡くなった吉田松陰が死の前に、「人は、たとえ六十、七十であろうと、
二十五、六であろうと春夏秋冬というものがあるのだ。 悔ゆることはない」と書き残したと~
この書簡について柳田国男はこう述懐しています。
~息子の夭折を父親として受容する上で、この言葉ほど慰められたものはなかった。~と。
ぼくは司馬遼太郎のこの書簡を読みましたが、ほんとうに彼の声が聞こえてくるような
いい手紙でしたよ。 そういえば、柴犬マリにも春夏秋冬があったのですね。
http://yahoo.jp/box/73jErc
投稿情報: ホシノ | 2013/04/12 20:45
潤子さん、了解です。 文春文庫ですね。
明日の16時頃二子玉の文教堂へ寄ってみます。
東急ストアーかFood Show に金柑があればいいのですが。
こちらのスパー等では売ってなくて、もう遅いのかもしれませんね。
投稿情報: ホシノ | 2013/04/12 00:28
『最後の深夜便』
村上春樹氏の新書は24:00からの発売らしいですねえ。
流石ノーベル賞候補の作家で人気沸騰の様子です・・・
潤子さんの書評は後日の楽しみに取って置くとして、こちらは懲りもせずそろそろ深夜便の時間になりました。さて今夜はブログをお借りしますが、いつも気の効いた映像をアップしてくださっているnaoさんへ映像のお返しをしておきます。音楽はアルハンブラの思い出と懐かしいマルセりーノの歌で上空からの夜景が綺麗ですから全画面で見るといいですよ・・・http://www.youtube.com/watch?v=tSLMLHfXmZM
投稿情報: ブルーコンドル | 2013/04/12 00:09